特定技能 介護は広がるのか?

特定技能 介護は広がるのか?

この4月に入管法が改正されました。新在留資格で外国人単純労働に門戸が開かれ、外国人の就労拡大が期待されています。
そこで今回は、介護業界における新在留資格である特定技能に焦点を当て、活用の検討を進めるに当たってのヒントとなるよう、理解を深めていただければと考えています。

tokutei11.jpgこれまで、外国人が介護を行うための在留資格は、大きく、介護ビザ(介護福祉士)、EPA介護福祉士候補者、技能実習生の3つでした。今回、新たに特定技能1号が追加されました。

介護福祉士となって介護ビザをとるためには、日本の介護系専門学校以上を卒業することが要件でしたが、今後は、介護福祉士試験を受験し合格することが必須となりました。(これまでは、卒業すれば介護福祉士資格を取得できましたが、今後は合格が必須。不合格の場合は特定技能1号になることが可能)
今後このルートからの人財輩出の伸びに期待できるのか不透明な状況になっているように思います。

また、EPA介護士の受入は累計で5000名にも満たず、また手続きも煩雑であること等からこのルートによる人財獲得が大きく伸びることは考えにくい状況です。


次に技能実習制度です。平成29年11月に介護が外国人技能実習制度の対象職種に追加されました。その後、2国間の取り決め等に時間を要したことや企業側の負担するコストの問題等もあり、介護において技能実習生の受入は思うように進んでいないのが現状です。

こうした状況の中、新たに特定技能1号が追加されました。

特定技能1号は、「介護技能評価検定試験」に合格することと「日本語試験」に合格すること(日本語能力判定テストと介護日本語評価試験の双方)が必要です。

これらを満たした人財を企業は直接雇用することができます。ただし、この場合、雇用した外国人社員の職場上、日常生活上、社会上の支援を行う必要があり、自社で対応できない場合には、登録支援機関を活用することとなります。従って、直接雇用といっても、適切な支援が必要となります。

一定数の人財数を獲得するためには、技能実習と特定技能になりますので、これから特定技能1号について、技能実習と比較しながら説明をしていきます。tokutei2.jpg
まず、在留期間ですが、特定技能1号は5年、技能実習は3年(最大5年)となります。

(5年以上の延長がないのは一緒ですが、5年以内に介護福祉士資格を取得することで、介護ビザに変更し在留期間を更新することができるようになります。)

この2つをメリット・デメリットという観点から整理したのが図3です。tokutei3.jpg

技能実習のメリットは、期間中転職できない、まとまった数の人財を雇用できる点です。特定技能1号のメリットは、技能実習にある受入人数の制限がなく、また、日本語レベルが高く、日本で生活したことのある外国人を採用できる可能性があることです。

技能実習のデメリットは、なんと言ってもコストが高い点です。人財採用時のイニシャルコスト、監理団体に毎月支払う監理費、社宅等の準備にかかるコスト等が給与とは別に発生します。特定技能1号のデメリットは、コスト面は技能実習に比べて低くなることが見込まれる反面、期間中の転職が可能といった点です。

どちらも一長一短ありますが、介護業界を取り巻く収益環境の厳しさから、コスト面に勝るであろうと思われる特定技能1号は広がっていくのではないかと思います。

特定技能1号については、まだフィリピンマニラでの試験日程しか発表されていないため、どの程度のスピード感を持って広がっていくのか未知数ですが、対象者の層が大きく広がったことにより人財を供給するチャネルは今まで以上に拡大していく可能性があるのではないかと考えられます。

弊社では、介護の特定技能1号人財の紹介を進めていく予定です。不明点や問い合わせなどがございましたらいつでもお問い合わせください。

国別外国人採用の母集団について

国別外国人採用の母集団について

最近、外国人の雇用が増えていますが、どの国の出身者が多いのでしょうか?
今回は、日本語検定受検者の動向をみてみましょう。
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国別の受験者数は左表の通りですが、やはり漢字を日常利用している中国と台湾が多く、中国は飛び抜けています。
次に、特筆すべきは、ベトナムとインドが過去10年間で大きく増加していることです。
とくにベトナムについては、技能実習生も含めて日本の多くの職場で働く光景を見ることが増えている実感があるのではないかと思いますし、今後もますます増加するものと考えられます。

さらには、ミャンマーの受験者が大きく伸びていることも大きな変化だと思います。

採用可能性としての母集団規模は、上記を念頭においていただければと思いますが、日本語レベルについてはどうでしょうか?


一般に、N1、N2クラスがビジネスレベルと言われておりますが、この層が多いのは、中国、韓国、台湾、ベトナムとなります。
ビジネスレベルの日本語力となると、中心はこうした国々となります。

ちなみに、日本での受験者数も大きく増加しており、これは留学生が大きく増加していることによるものです。

実際に多くの外国人人財との面談を通じて思うことは、日本で働くために日本語能力を高める努力をしている方がとても多いです。
弊社では、こうした人財を企業様にご紹介させていただいておりますので、外国人人財の採用を検討する際には、是非、ご連絡ください。


戦略人材として、外国人を採用してみませんか!

戦略人材として、外国人を採用してみませんか!

日本で働く外国人労働者数(2017年10月末時点)は約127万人。これは、全就業者数の約2%を占めています。
つまり、「50人に1人は外国人労働者」
ということです。

飲食店やコンビニ等、多くの外国人労働者を目にする機会は多いものの、これほど多くの外国人労働者がいるとは思っていない方が多いのではないでしょうか。

おうおうにして人財不足に悩む多くの企業を中心に、外国人でこれを補っているのではと思いがちですが、実は売上拡大に繋がるような幅広い領域で活躍しているケースが多々ありますので、今回はこれについてお伝えしたいと思います。

大きく整理すると以下の3点になります。
①海外への販路拡大・新規顧客獲得
②外国人としての異なる視点からの商品(製品)・サービス開発
③海外企業と連携した新しいビジネスモデルの構築


①人口減少に伴い多くのマーケットが縮小傾向にあり、多くの企業で海外への 進出・販路拡大が急務となっています。現地の言語に堪能、かつ現地マーケットに精通した外国人を採用し、海外展開を図る例は多いです。大企業に限らず多くの中小企業でも積極的に進めています。
② 日本人とは異なる価値観、視点から商品(製品)・サービスに外国人が取り組む例も増えています。また、進出先国に合わせた商品・サービス開発も行うなど、応用範囲も広がっています。
③海外現地法人との連携により、商品開発工程の分業化や平準化、時差を利用した開発スピードの短縮化・顧客対応時間の延長等、新たなビジネスモデル構築への取り組み事例も増加しています。

このように、外国人労働者は、いろんな分野で活躍しています。

単なる人財不足を補うための採用ではなく、新たな価値作りのための採用も拡大しています。


貴重な戦略人材として、外国人の採用を検討してみたらいかがでしょうか。

新卒、中途、シニア、女性、外国人採用? 職種毎に最適な採用をどのようにすべきか?

新卒、中途、シニア、女性、外国人採用? 職種毎に最適な採用をどのようにすべきか?

今日は、必要人員を確保するために、新卒、中途、シニア、女性、外国人のいずれを選択すべきかを検討するための考え方を整理したいと思います。

採用のゴールは、経営戦略を達成するために必要な人財を獲得することです。

各部門や職種毎に求める要件は異なりますし、上記の通り、新卒、中途等選択肢も多々あります。最適な採用活動を行うためには、始めにこれらを整理することが大切です。

最高のパフォーマンスを期待できる人財を最小のコストで獲得するといった視点から、
パフォーマンスコストの2点をベースに検討をスタートするのが良いです。

といっても、営業であれば予算達成・超過可能性の高い人財、管理であれば経費削減・工程見直し等コスト削減のポテンシャルの高い人財等、職種等によっても内容は異なりますし、コストも同様に、採用担当者の人件費に始まり、販促費、教育費等様々なものがあります。最近では、離職率が悪化し、補充のための採用コストや補充人員のための教育費等、コストが増加する傾向にあります。

加えて全社的な観点から、職場の若返り等、会社様毎に優先事項も異なることと思います。

こうして考えるとパフォーマンス、コスト、優先事項の3点を大きなパラメーターとして最適な採用比率を考えることが望ましいのではないかとおもいます。


以下にこれらパラメーターを活用して検討するフレームワークの一例をご案内させていただきます。

新卒、中途(一般)、シニア、女性(子育て女性の復帰等)、外国人を横列に、パフォーマンス、コスト、優先事項を縦列として、1~5の指数化、または、○△×による評価等を行い、プライオリティ付けをします。
必要に応じて、各パラメーターの重み付けを行います。
(パフォーマンス50%、コスト20%、優先事項30%等)

日々の採用業務に追われ、このような検討を都度するのは現実的ではないかもしれませんが、折に触れ立ち止まって考えてみるのも良いのではないでしょうか?

お役に立てれば幸いです。colum3.png

外国人採用のメリット

外国人採用のメリット

今日は外国人採用のメリットについて考えてみたいと思います。
一般的には、以下のようなことがメリットと言われています。

・若い労働力を確保できる
・社内環境を活性化できる
・グローバル化への対応ができる
・異なる視点からの発想を得ることができる
・意欲ある優秀な人材を確保できる
・モチベーション高い外国人の存在で社内が活気づく
・人材不足を解消できる

私が特に強調したいのは大きく2点です。
①若さ
②高いモチベーションと勤勉に働く姿勢

前回のコラムで取り上げたテーマにおいて、これからの人材不足は、生産性の向上、シニアの確保、女性の確保、最後に外国人の確保となっていました。

シニア及び女性の確保は、高齢化の進展によって職場の平均年齢はますます上昇していく要因となります。職場に活力を与えるといった観点では、フレッシュな若い人財も合わせて獲得していくことも重要なことであると思います。

勿論、日本でもモチベーション高く勤勉に働く人財は多数いますが、アジアから日本に来て働く人財は、日本で働くことのできる喜びを感じつつ、一家の稼ぎ頭として家計を支えるという使命感に溢れているため、勤勉に熱心に働くケースがとても多いです。

このように考えると、外国人財採用は、単純に労働力不足への対応ということでなく、それ以上に、職場に活力を与える源であると言えます。

以下に、実際に外国人財を採用いただいた企業様のコメントをご紹介いたします。
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外国人採用は、人材不足解消の救世主となるのか?

外国人採用は、人材不足解消の救世主となるのか?

image1.png2018年9月の有効求人倍率は1.64倍と、人材不足はますます深刻な状態となっています。
人口減少、少子高齢化進展等、採用環境は悪化の一途。このまま行けば将来どうなるのだろうかと、誰もが危機感をお持ちのことと思います。

先日、パーソル総合研究所と中央大学が、「労働市場の未来推計2030」を発表しました。
これによると2017年には、既に121万人が人材不足となっており、2030年には644万人にまで拡大するという予測になっています。

image2.png現在の東京都の人口が1,375万人なので、その約半数にあたる人員数が不足するのは、大きなインパクトと言えます。

となれば、どう対応していくのか? 気になるところですね。
先程ご紹介した「労働市場の未来推計2030」によれば以下の通り。

1 +102万人 働く女性の増加
2 +163万人 働くシニアの増加
3 + 81万人 働く外国人の増加
4 +298万人  生産性向上

image3.png最大の貢献を期待されているのは、生産性向上であり、これにシニアの増加、女性の増加、外国人の増加と続いています。

ただし、本当にこのようになるのかは、誰にもわかりません。生産性向上が期待通りに進まない場合、どのようにこれを埋めていくのか?シニアも女性も人数には限りがあり、これを埋めるのは現実的には厳しいのではないでしょうか。

報道によれば、政府は外国人労働者を5年間で最大34万人受け入れることを検討しています。より確実に労働力を確保するという視点に立てば、外国人採用を強化していくということが、人材不足問題を抱えている企業の現実的な解決策の一つであるということが言えるのではないでしょうか。

ただし、人材不足を補うといった視点で外国人採用が議論される風潮にありますが、それ以上に大切なことは、外国人採用を単に人材不足への対応と捉えるのではなく、貴重な戦力と捉え、企業の成長エンジンへと育成・活用していくことにあるのではないでしょうか。